大学

慶應義塾大学(Keio University)

慶應義塾とMEGAZONE株式会社が日本の大学初のCloud Center of Excellence (CCoE)を構築
研究者向けクラウド利用環境を革新し、研究DXを加速

日本の大学で初となるクラウド活用推進組織「Cloud Center of Excellence(以下、CCoE)」を構築し、2025年10月より運用を開始いたしました。

 

本組織の設立により、研究活動におけるクラウド利用を全学的に推進し、①クラウド環境(ストレージ・計算機 等)の構築・運用に係る研究者の事務処理負荷軽減、②クラウドサービスの運用に要する費用の低減、③研究データを「正しく、安全に」扱える管理基盤の整備(セキュリティレベルの向上・均一化)を実現することで、我が国の研究DX(デジタルトランスフォーメーション)を牽引してまいります。

 

なお本取り組みは、慶應義塾大学の研究大学としてのビジョン「未来のコモンセンスをつくる研究大学」の実現に向け、日本学術振興会「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択された事業の一環として実施されます。

取組実施の背景

近年の学術研究においては、大規模データの活用や高度な計算処理の必要性が飛躍的に増大しており、研究力強化のためにはクラウドサービスの戦略的な活用が不可欠となっています。このような社会的な動向を受け、本学でも研究活動でのクラウド利用に関する全学的なアンケート調査を実施したところ、研究者コミュニティにおける潜在的な需要が非常に大きいことが明らかになりました。

 

一方で、これまでのクラウド利用においては、以下のような課題が存在していました。

 

  • 煩雑な事務手続きによる研究時間の圧迫研究者自身が契約手続きや支払い処理など、調達に関する煩雑な事務手続きを行う必要があり、本来の研究活動に充てるべき時間が圧迫される一因となっている。
  • コストの非効率性研究者や研究室単位での個別契約が中心であったため、組織全体でのボリュームディスカウントが適用できず、コスト面での最適化が図られていない。
  • セキュリティ対策の負担とレベルの不均一性研究データ等を保管する環境の情報セキュリティ対策も研究者個人に委ねられており、対策の負担が大きいだけでなく、セキュリティレベルも均一ではなかった。

取組の概要

本学に設置する「CCoE事務局」と、クラウドソリューションの提供で豊富な実績を持つMEGAZONE株式会社が連携し、研究者のクラウド利用を強力に支援する体制を構築します。

 

(1) CCoEが提供する価値

  • 研究時間の最大化CCoE事務局が利用申請から契約、支払い処理までを一括して代行します。これにより、研究者は煩雑な事務手続きから解放され、本来の研究活動にいっそう専念できる環境を実現します。
  • 研究コストの最適化全学的な契約の一元化により、ボリュームディスカウントを適用し、研究者は従来よりも低コストでAmazon Web Services (AWS) および Google Cloud の両サービスを利用可能になります。さらに、利用量が増加した際には、CCoE事務局が個別の割引プログラムを追加適用し、継続的なコスト削減の好循環を生み出していきます。
  • 利便性の向上と専門的な技術サポートMEGAZONE株式会社との協働により、クラウド事業者が有償で提供するものと同等の質の高い技術サポートを、研究者が追加費用なしで利用できる体制を整えました。これにより、技術的な課題に直面した際も迅速な解決が可能となり、研究の停滞を防ぎます。
  • 研究環境のセキュリティレベル向上CCoEを通じて、情報セキュリティの3要素である「可用性・完全性・機密性」を高いレベルで満たしたクラウド環境を、全ての研究者が簡易かつ安価に利用できるようになります。これにより、大学全体の研究セキュリティ基盤を強化するとともに、研究者個々のセキュリティ対策に関する負担を大幅に軽減します。

 

(2) 提供体制

  • 慶應義塾大学 CCoE事務局学内研究者からの利用申請受付、契約・支払処理の代行、利用実績に基づく割引プログラムの最適化を担当します。
  • MEGAZONE株式会社クラウドサービスの請求代行業務および、研究に伴うクラウド利用に関する専門的な技術サポートを提供します。

 

慶應義塾大学は、本CCoEの取り組みを通じて、研究者が創造的な研究活動に最大限集中できる環境を提供し、全学的なクラウド利用を強力に推進してまいります。そして、研究DXを加速させることで、社会に新たな価値を創造し、我が国の学術研究の発展に貢献していく所存です。